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†満月の幻想†


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満月の幻想*1*

2009.05.15  *Edit 

時計の針が二時を指した。
カチカチと、真っ暗な闇にその音は響く。

「行かなくては」
ベッドで携帯を握りしてめていた少女は、こっそりと出かけはじめた。

今日は満月。一ヶ月に一度のチャンスだ。
出掛けなければならない。こんなチャンスはまたとないのだから。
そうは言っても外はまだまだ寒い……冷たい風が少女に吹き付ける。

その上、薄桃色のパジャマでサンダルの姿は、本当に滑稽である。
まあ、誰にも見られることなどないのだ。心配する必要などあるだろうか。


そこまでして外に出かけたのには、一つの理由があった。


† † † † †


少女ははっきり言うと、成績もそこまで良くないし、運動も出来ない。
モデルみたいに可愛くもないし、お嬢様のような美しさも持っていなかった。

おかげで仇名は「愚図」とか「馬鹿」とか、ましなものがない。
もはや少女の本当の名前は、忘れ去られつつもある。
少女にとって、朝起きて学校行く事自体が、億劫になるほど苦痛であった。


しかし、そんな少女にも幸運は舞い降りてくるのである。

あるとき少女は、図書館で不思議な本を見つけた。
それは黒魔術を記述した、中世ヨーロッパの古い本だった。

そして見つけてしまうのである。ある一ページに書かれた魔法を。


<満月の夜、丑の刻に湖に行き、魔法陣を描くと魔力が手に入る。
これは最も簡単に魔力を得る方法であり、修行をしなくても良い。ただし……>

ただしの後は、字が掠れて判別は出来なかった。
しかし少女はそんなことよりも「魔力」という言葉に強く惹かれてしまった。


「満月の夜、丑の刻に湖に行く……それだけでいい?」
ページの下の方に描いてある魔法陣を、少女は頭に叩きこませた。

皮肉なことだろうか。
普段はバカだと言われているはずが、複雑な魔法陣をあっという間に覚えたのである。


そんなわけで少女は、魔力を手に入れるために湖へと向かっているのだった。


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