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†クジストーリー†


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再会編*4*「みょんなことから社員入り」

2010.03.22  *Edit 

しばらくアサヒについていくと、六本木あたりのビルのように、大きな建物に遭遇した。
「アサヒ、ここはどこだよ? そして、あの建物は何なんだ?」
当然だが、クジは尋ねた。


「ふっふっふ……」
すると突然、クジの背後からアサヒの不快な笑みが聞こえてくるではないか。
本当に気持ち悪い。

「ア、アサヒ……待った! お菓子はこれから没収だ!」
クジはお菓子の食べすぎで頭がおかしくなってしまったと、勘違いしてしまったのだ。

いきなりそんな事言うから、アサヒはクジの頭がおかしくなってしまったと勘違い。
「大変! 病院行かなきゃ……って、宇宙人の体ってどんなんだろう?」


クジは話がすれ違っていると感じて、とりあえず、大きな建物=ビルのことについての話に戻した。
「まあ、とにかく、あの大きな建物は何なんだよ? すごく大きいけど」
するとまた、アサヒに不快な笑みがよぎる。
なにやらビルに秘密があるようだ。

「知りたい? 知りたい?」
じらされてまたイライラが再発。
クジはだんだんとがさつな聞き方になってきている。

「知りたい」
しかし毎度のことながら、クジがイライラしていることなんかアサヒは気づかないのだった。
わざとやっているのかどうなのか、アサヒはさらに拍車をかけた。

「知りたい人~、知りたい人は手を挙げて~♪」
クジはその様子を見て、余計にイライラ。


アサヒがワクワクしながら、手を挙げるのを待っているので、しかたなく、クジは手を挙げた。
顔は険しい表情。怖い。

アサヒはやっと手を挙げたクジを見て「よしよし」とうなずいた。
そして、大げさなふりをつけつつ、さらに大げさに声をはりあげたのだ。
「じゃじゃーん、見よ! あれこそが、私の会社『アサヒ会社』であるぞ! どんなもんだい!」


クジはあっけにとられて、リアクションが出ない。
で、しばらくしてやっと
「私の会社って事は……?」と、言葉を繰り返したのだった。

「まさか、あれ……アサヒの会社? ってことは、アサヒは……?」
その呟きを聞いたアサヒは、思いっきり息を吸って、
「正解。あれこそ私の会社。そして、私はアサヒ社長なのだよ!」
ジャジャジャジャーンと、いつか聴いたようなBGMをつけて、手を広げた。


† † † † †


クジは、アサヒがめでたく出世したことに感動して、
荷物が重たかったことや、今までアサヒのせいでイライラしていたことなんて忘れてしまった。
「おめでとうアサヒ……でも、どうしてここまでついてこなくちゃいけないだ?」

その言葉に、アサヒはギクッ。
実はこの重たい荷物を持たせるためだけだったのだ。

重かったから、荷物を持たせたかっただけ……とは言えないよなぁ。
なんかまともな理由を作らないとなぁ。あ、そうだーっと。
アサヒは荷物を持たせるためだというのをばれないように、こんな嘘をつくのだった。


「実はね、クジもこの会社に入社してもらおうと思うわけよ! いいでしょ?」
「本当に? 本当に良いのか?」
クジは感動して、思わず涙目に。

しかし、アサヒの心中はまっくろくろすけなのであった。
そりゃそうだ。適当についた嘘で、相手がまんまとひっかかってくれたのだから。

「うんうん、よしよし。これでオッケー」
クジが嬉しそうにビルを見上げる間、アサヒは一人ほくそ笑むのだった。
ありがたいことに、クジは人の心を読むような力はないらしい。
ばれたら、恐らくアサヒはこの世から立ち去らなければならないだろう。

そんなわけで、クジはアサヒの企みも知らずに感動しているのだった。
「アサヒ、ありがとう。僕を会社に入れてくれるなんて! なんて優しい人なんだ。
うん。神様・仏様・おしゃか様より偉い方だ!」
本当に――なんだか哀れである。


† † † † †


アサヒはビルの中へ入るように促した。
「とりあえずついてきてね。だって……」

だって、こんな重たい荷物を社長室まで持っていくのはのはめんどいから、とは言えない。
だけど……ヒヒヒヒヒ。コレならオッケー!
にやにやとにやけるアサヒは、最早、地獄の悪魔のようである。

「なあなあ、さっさと言ってくれよ、社長さん!」

そんな極悪アサヒにすっかり騙されているクジは、
「アサヒ」→「社長さん」に呼び方を変えている。それほど嬉しかったのだろう。


で、まっくろくろすけアサヒはこんな嘘をつくことにした。
「ほらほら、会社を案内したいじゃない。だって、クジはもう、ここの社員なんだもの!」

かなりうまい言い訳に、クジは涙がほろり。
「ありがとう……本当にありがとう……」
しまいにはその場で大泣きするまでに至った。


ああ、こりゃ、やりすぎたかな。
アサヒの良心が少しだけ痛んだが、後の祭りというやつである。
仕方ないので、クジが泣き終わるのを待った後、会社へと案内したのであった。


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