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†クジストーリー†


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再会編*3*「クジの苦悩」

2010.03.22  *Edit 

「あ、ちょうど良かったわ。クジにも持ってもらおうかな」
クジ本人にとっては全くもってちょうど良くないが
さっきのような危ない人間に会うのはごめんなので、手伝うことにした。


で、しばらくお会計のために、大行列のレジに並ぶアサヒとクジ。
クジはその間、人間の様子を観察することにした。

彼は、何だかんだ言っても努力家である。
早く人間がどんな生き物なのか知るため、観察を怠らないのだ。

しかし彼にとっての努力なんて、たいしたことはない。
ものの5分で飽きてしまったクジは、先ほどからずっと抱いていた疑問をアサヒに投げかけた。
「一体何なんだ、それ……?」
そして、カゴからはみ出かけているお菓子を指差した。

アサヒはさも当然であるかのように答える。
「ああ、これ? お菓子よ、お菓子」
「いや、んな事を訊きたいんじゃねえってば」
すかさずクジはツッコミを入れる。どこで漫才を覚えてきたのだろうか?

「コレがまた美味しくてね、まじで美味~て感じ。ポッキーは食べやすさ一位ね。
やっぱり王道はガムっしょ。これは必需品だね!
あとは、スナック菓子で言えば、ポテトチップスよ! それで……(面倒なので略)」
クジのツッコミなんか聞いちゃいなかったアサヒは、弾丸のごとく喋りまくる。
なるほど、アサヒはお菓子オタクなのかもしれない。

そんなこと聞いてない! その尋常じゃない量の事を聞いているんだよ!
てゆうか王道がガムとか初めて聞いたぞ。
今まで人間について勉強してきたが、アサヒは人間とは別物だなマジで。
クジは頭の中で会いたかったはずのアサヒを侮辱しまくるのであった。


「でさ、この間の新作が良かったんだよね、さくさくふわふわ……」
クジがイライラしていたその間もずっとお菓子の話なので、ついにイライラが爆発した。

「だーかーら、その量の事を言っているんだってよ。何でそんなかご二つのお菓子がいるんだ」
もちろんアサヒはそんなこと訊かれているなんて知らなかったので、
呆けたような『え?』の顔になりました。おお、阿呆面。

「え? だってこれ、一週間分のを今日買おうと思っただけなのに」


今度はクジが、『え?』の顔になる番だった。先ほどのアサヒと同じくらい阿呆面だ。
「って事は、コレを一週間で食べきるってことか?」

クジは冗談だなと思いつつ訊いてみる。もちろん、冗談以外ありえないのだ。
が。ありえてしまうのである。
「あったり前じゃん。なんだと思っていたのさ」

「おかしい。当たり前ではないだろ。
一週間でかご二つ分だぞ、食費どうやってまかなってんだよ。
あったり前じゃんって……あったり前じゃないから、ビックリしているのに……ぶつぶつ」
クジは妄想店員が伝染ってしまったのか、ぶつぶつぶつぶつ。

アサヒはクジの言うことなんか全く聞かず、
カゴのなかに入っているお菓子を早く会計できないか、ジッと見つめてるのであった。


† † † † †


さて、いよいよ順番が回ってきた。しかし目の前に置かれる大量のお菓子。そしてレジは一人!
これは大波乱の予感がする。


「3番レジ……手あいてる人、お願いしマース……」
高校生の女子学生(かもしれない)でアルバイトをしている人が、
熟年の慣れた手つきの人を呼び出した。
まあ、何をどう考えても一人では無理である量だ。


クジはそれを見てあきれ返ってしまった。
「そりゃ、こんな状況を見たら、アルバイトの人が困るわけだ。
アサヒはこれを見ても気づかないって言うのか。
全く。さっきの店員と言い、アサヒと言い、地球は変な人が多い」

クジは思ったことが全部口に出るようになってしまったらしく、
クジは腕を組みながら、ぶつくさ文句を言っていた。
「変なやつばっか…」

色々な人がいるだけで、アサヒや店員は変人なのだ。
多分今のクジにこう言っても、もう信じてくれないだろう。

そして7分も待たされた挙句、やっとお会計が済んだ。
予想通り、アルバイトと熟練の人はぐったりとしている。
お疲れ様という状況か?


さて、こんな大乱闘を終えたレジを後にして、
アサヒはるんるんと店を出ていった。
嵐が去っていった後のような、清々しさすら感じられる。

クジはというと
「こんなの見ても、分からないんだろうなぁ。鈍感だから」
一人呟いていた。
今まで募ったイライラは、まるで火山が爆発する寸前のような状態に。

これは再び大波乱の予感がする。


「ん? 何か言った?」
どうやらアサヒは地獄耳らしい。クジの呟きをキャッチしたのだ。
「何でもなぁい……うん、なんでもない」
「そう、じゃあお願いね?」

目の前には一袋のビニール袋。もちろん中身はたっぷりである。
何ということか、イライラして疲れているのに、大量お菓子の荷物を持たされてしまったのだ。
本当に不幸の連続と言わざるをえない。


「アサヒに会いに行こうとか思わなければよかったなぁ。こんなことになるなんて」
はあ、とため息をついて、クジはもう一言つぶやいた。
「結局、荷物持たしにしてるし」
とりあえずしかたないので、アサヒについていくことにした。
もはや逆らう気力すらないのである。アサヒ、本当に強し。


ちなみに、これは地球の言葉で「パシリ」と言うことを、クジは後に知ってしまうのであった。


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