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浅木紗夜のFile *1*「ミッドナイトの軌跡」

2009.06.16  *Edit 

浅木 沙夜こと私は、現在の状況を一言で表すと、まさに「うんざり」という状態だった。


学校へ行けば「おはよう」「なんの番組見た?」「あれチョーウケる!」などと、
バカ共と会話を合わせ、月一で現れる行事の繰り返し。

難関校を突破するための厳しい塾に通ったとしても、
私にとっては授業の内容が簡単すぎる。

しまいには、親は英才教育好きで、学年トップである私の成績を自慢する。
ピアノ、そろばん、フランス語に英語、作法も教わったことがあるし、留学させられたこともある。

ああ、気持ち悪いこのうえない。世の中がつまらない。
バカ共と合わせてなんかいられない。
もう「この世」に居座ること自体がうんざりだ。


しかし、うんざりしている理由はそれだけではない。


♪ ♪ ♪ ♪ ♪


それは親が原因だった。
英才教育大好きなあいつらは、私を虐待しているのだ。

それは私のテストが九十点以下だったときに起こる。
そういうときは決まって叩かれた……いや、殴られたと表現するほうが正しい。


「何でこんな低い点数をとってくるんだ!」
そう言いながら、棍棒を振り回して私を殴る父に、
それを完全に無視して、平然を装いタバコを吸う母。きっと逆らえないのだろう。


「お前はどうして……俺はそんな点数は取らない。そうだ、お前が悪い。お前が勉強をしないから!」
父がその台詞を終えた後、わき腹に鈍い痛みを覚えた。

私は歯を食いしばって耐えた。
どうせ言い返したところでもっとひどくなるだけだ。
そして、せめてもの情けとして腕でお腹をかばっておいた。

「何か言え!」
今度はかばっている腕に激しい痛みを覚えた。

なんと言われようと、私は黙ったまま殴られ続ける。
最早、逆らうことすら面倒でたまらない。それほどまでに、心は壊れかけていたのだ。


やれば? 気が済むまでやればいいじゃない。
何度もそう思っては、何度も殴られ、あざが出来ては……また殴られる。
逆らわないことをいいことに、暴力は繰り返し続けた。


ほうら。世の中は、何て理不尽なのだろう。


♪ ♪ ♪ ♪ ♪


「勉強、勉強って……どうせ自慢したいだけじゃない!」


塾の帰り、私は毎日毎日叫んでいた。真夜中の誰もが寝静まる、その刹那に。
静かなるそのときは、いくら何を叫んでも、あっという間に吸い込まれてしまう。
だから私は、塾の帰りに大声で愚痴を叫ぶのが日課になっていた。

夜空は綺麗で、自分と一体化してしまうような幻覚に襲われる。
こんなに不気味な時間なのに、うきうきしてしまっている。
恐らく私は変人なのだろう。


そして、大声で叫ぶ以外に、もう一つ日課がある。
私は軽やかにスキップをしながら、ある場所へと向かった。


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