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†満月の幻想†


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満月の幻想*3*

2009.06.13  *Edit 

それから、少女を見るものは誰もいない。
しかしその代わり、とても綺麗でとても小さな湖が、山奥にひっそりとあるらしい。

そこに行くと願い事が叶う……今ではその伝説は有名だ。
わざわざ登山をしてまでも、そこに訪れる人は後を立たないという。


そこには古ぼけた看板が立っていて「願い事、叶えます」と書いてあるらしい。
みみずの踊ったような下手くそな字で。
もしかしたらそれは、少女が自分で書いたのかもしれない。


† † † † †


さて、どうして彼女は湖なんかになったのであろうか。
少女は胸のなかで、本当に望んでいたことは何か。

それは、お金持ちになることでもない。位が高いお嬢様になることでもない。
ましてや、絶世の美女になることでもないし、頭脳明晰やスポーツ万能ということでもなかった。


彼女が本当に望んだこと――それは、“人と話したい”だった。

始めは……始めはそうだったのだ。
少しだけ欲に眩んでしまい、随分と迷ったが。


結局、彼女は湖になってしまった。
しかし少女は後悔などしていないだろう……。

何故ならば、こんなにも人が訪れてくれる。
こんなにも自分の目の前でお願いをしてくれる。

つまり彼女は叶えたのだ、人と話すという願いを。
ただ自分は話すことは出来ないというハンディキャップを持っている、それだけだ。


† † † † †


きっと、湖の少女と願いを叶えようとする来客者の間には心が通っているであろう。
ただそれに、来客者が気づかないだけで。

もし、あなたがどうしても叶えたい願いがあるならば、少女を探すのも良い。
しかし少女は言うだろう。“努力はしたのかしら?”とね。


あなたの願いは、努力して手に入れられるものですか?
それとも……叶わなく儚い願いですか?


*The End......*


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