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†満月の幻想†


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満月の幻想*2*

2009.06.08  *Edit 

森を抜け、やっとのことで湖に着いた。
そして少女は、その美しさに息を呑むこととなる。

月光のおかげで輝きを放ち、エメラルド色の水がキラキラとざわめき、
夜の寒さとは対称的に、暖かな雰囲気を思わせる……。


これは、本当にただの水の溜まり場なのか。
少女は呆気にとられ、一時はそこにきた目的を忘れてしまった。

と、しかし。
「あ、魔法陣を書くんだった」
暫くして我に返った少女は、魔法陣を書き始めた。


† † † † †


時が過ぎたことを教えるかのように、風がざあっと吹いた。

「やっと終わった……」
つぶやいた少女の目線の先には、複雑に刻み込まれた魔法陣。
さあ今から何かが起こりますよ、とでも暗示するようだ。

そして、エメラルド色の湖を見つめながら、少女は魔法陣の中心へと動いた。


そのときだ。
透き通った声が聴こえ始めたのは。


“あなたは何を望むのかしら? お金? 地位? それとも……美貌かしらね”

どうやら湖の中から聴こえてくるようだ。
これはきっと魔法の一つなのだろう。ふと、少女はそう考えた。


そして、湖を見ながら、ゆっくり考えはじめた。


いったいなにを望んでいるのかなんて、すぐに答えられるものじゃないわ。
そう思った少女は、まず腕組みをした。
そして微動だにせず、何を願おうか考え始めた。

頭脳明晰、スポーツ万能、お金持ちに、秀でた美貌。
どうせもらうならば……もっともっと大きくて、誰にも叶わないものが欲しい。


† † † † †


時は少しずつ過ぎてゆく。
ああ、なぜ待ってくれないのだろうと、少女はイラついて地団駄をふんだ。

「全く、どうしようかしら……」
少女は湖を見ながら、ゆっくりため息を吐いた。


“何もいらないのかしら?”
声の主も痺れを切らしたのか、答えを求める。

疲れた少女は、魔法陣の中に座り込んだ。


そんな少女とは正反対のものが一つあった。湖である。
相変わらずキラキラと光り、エメラルド色も衰えることを知らない。
まるで笑いかけているかのようだ。


「そうよ、これだわ……なにを考えていたのかしら」
少女は湖に向いて、答えを出した。


「――綺麗な湖になりたいわ」


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